UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2025-11-29
不撓
下野 拓
Bullions2025の終わりがもう目の前に迫っている。主将として過ごしたこの1年は、それまでの3年よりも長く感じられるほど濃密な日々だった。
自分はどんな主将だっただろうか。2部優勝1部昇格を目標に掲げておきながら、次負けたら下入れ替えなんてところまで来ているのだから、理想の主将からほど遠いことは間違いないだろう。主将向きの性格でないことは自分が一番承知しているが、それでもホッケーをしている間は、自分の性格の中でなるべく運動に向いた部分を出していたつもりだ。1人になれば怠惰で、外出が嫌いで、ダラダラすることを好む自分が顔を出す。主将になってからは、主将としても仕事に忙殺されながらも、自分の一挙手一投足により気をつけるようになった。チームのためにならないことはしないし、しんどくても顔には出さないようにしていた(どのくらいできていたかは分からないが)。つらくはあったが、主将とはそういうものだと思っていたし、チームのためだと思えば踏ん張れた。
しかし東海戦で負け、練習前にお題目のように唱えていた目標が違うものに変わってから、チームのためという言葉に、もう目標を達成することはできないのに、何を頑張るんだ?と思う自分がいた。踏ん張ることができないというより、踏ん張る地面がなくなったような気持ちだった。そこからは何をしていたか正直あまり覚えていない。
ただ最近、練習前に唱えているもののうち、スローガンの方は変わらないなと気がついた。しかも半ば自動的に決めた目標と違い、自分たちで1から作ったものだ。考えてみれば、困難があっても挫けずに立ち上がるとは、なんとも今の状況にお誂え向きじゃないか。
しかし、皆の雑感を読むとどれもこれも来年以降のことを語っている。それは当たり前だし、良いことではあるのだが、挫折してそこから立ち上がっている訳ではない。つまり今真に希望を失っているのは、4年しかいない。「不撓」を体現できるのは、自分たちしかいないのだ。踏ん張る地面を失ったなら理想を抱いて空に飛べ、なんて臭すぎる言い回しだが、まあそういうことだ。最後の試合は、そのために使おう。主将として最後にできる仕事は、それくらいだから。
