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2020-05-24

4年生として

早瀬 大輝

この雑感は、Bullionsの部員の皆や応援してくれる人に書いているものでありながら、何よりBullions2020の4年生の、副将の自分に向けて書く。

 自分の昨シーズンは、骨折で最終戦に出ることなく終わった。ベンチの雰囲気も、監督・コーチの指示も何もわからない反対側から、ただただ眼の前で、自分の大好きなBullions2019が二部に降格するところを見ていた。その次の週の東商戦も、ベンチに入ることなく負けるのを見ていた。二度、同じ相手と戦い、同スコアで共にSOで破れた。

 2019の入れ替え戦後に、成田と石川が自分に謝りにきた。自分は試合にも出てないのに、泣きながら二人とも謝っていた。「自分が試合に出ていれば」なんて思いの数百倍くらい試合後に強く心に残ったのは、この一年間信じて戦ってきた東大のゲームモデルが実際に一橋に負けたことの衝撃だった。また、そのやり方をチーム内の誰よりも強く信頼し、絶対勝てると信じていたはずの吉川さん・白川さん・能之さんが、今まで見たことないくらいに落胆していたことへの恐怖に近い虚無感だった。その時に初めて、自分が去年の幹部に自分の想像以上に圧倒的な信頼を寄せていたことを気づかされた、シーズン最終日にして初めて。

 そんな経験から始まった今年の自分は、改めて自分達の代で勝ちたい、圧倒的に勝ちたいと強く感じるようになった。去年一年間かけて作り上げてきた「一部仕様」の東大のままでは、二部で優勝するのは難しい。それはチームみんな分かってて、でも二部仕様にチームの水準を下げていいのか、一部で通用しないプレーを二部でやって勝てたらいいのか、受け身にならずに自分たちからゲームを作り出すにはどうしたらいいか、本当に難しいことが多かった。合宿は、なんとなく一部校に行くより自分たちの型で二部校とたくさんやったほうがいいと、数ヶ月前から本当にたくさんの学校にアポを取りまくってとにかくやってみた。そんな苦労してスケジュールした合宿では、雪が降るし、スコアも全然ダメで散々だった。だけど、チームみんなで「これならいけるんじゃないか」と思える手応えが最終日に出てきた時は、幹部としても個人としても本当に嬉しくて、それまでの足掻きが形になって一瞬泣きそうになった。僕らはこのまま突き進めば、春リーグでしっかり勝って一部に上がるんじゃ無いかと、本気で思えた。課題だった得点力もどんどん上がって、いつの間にか点が入るチームになっていた。課題は山積みだけど、進んでる方向は間違ってないと確信を持てていた3月、具体的な春リーグへのコンディション調整を考えていた。そんな矢先、コロナウイルスで部活動が停止になった。

 まず練習試合ができなくなって、次に練習ができなくなって、最後に春リーグが中止になった。よりによって僕らが4年生のこの時期に。仕方がないことだとはわかる。けど、3年間も週5で毎日練習してきて、練習時間の前後で自主練して、家では練習と試合の動画を見返して、オフの月曜日は夜まで幹部ミーティングして、スタッフと毎週練習内容の打ち合わせして、本を読んで戦術とかチーム運営を勉強して、精神的にきつい時も自分を鼓舞して頑張ってきたのに、と思う。後輩もみんなしっかり意見を持ってついて来てくれてるし、スタッフは本当にめちゃ頑張ってチームに貢献してくれているし、OBさんは僕らの想定以上に僕らを気にかけてくれるし、同期はみんな辛い時でも部を作り上げようと頑張ってくれるし、なんで僕らなんだろうと思う。どう頑張っても折り合いのつかない気持ちは残り続ける。

 正直、絶対にこんな形でbullions2020を終わらせたくない。春リーグをやらせてほしいし、応援部のチャントが響く中で、僕らの晴れ舞台を戦わせてほしい。入れ替え戦で勝って一部で戦いたいし、なんなら入れ替え戦で負けて打ちひしがれる方がまだ報われる。動画反省で去年や一昨年の春リーグの動画を見るたび、そんな想いが湧き上がる。1年生の秋にたまたま通りかかった第二グラウンドで見たbullionsに体験初日に入部したこととか、2年生の時に立命館合宿で自分に絶望してそこから毎日たまかきをし続けたこととか、去年こうだいさんや下條に無い自分自身の強みを作り出そうと足掻き続けたこととか、そんなホッケー部の自分の4年間の集大成を、一緒にここまで頑張ってきた同期・後輩の集大成を作りたい。

 そんな想いで残された秋リーグに臨もうと思う。僕らは一部で戦えないけれど、僕らのできる最高の結果をみんなで残したい。チームのみんなは、本当に、残りの2020を一緒に頑張りましょう。周りの方の応援は本当に強く僕らの心の支えになっています、ありがとうございます。これからも応援よろしくお願いします。

誇りを持って、期待を超えられるように、頑張ります、頑張ろう!

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