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UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2019-04-10
面影
佐近 大輔
試合を見る時、やっぱり同じポジションのキーパーに目が行ってしまう。ディフェンスのポジションやフォワードの動き方を研究したいと思っても、気がつくとキーパーの一挙一動を見ていることが多い。どんなに見事なシュートより心が踊るのはキーパーのセーブで、いつ見ても胸が熱くなる。
それでも僕がホッケーを好きになりきれなかったのは、その時得た感情がそれだけではなかったからだ。
あんなに凄いセーブが僕に出来る?
それどころか普通のプレーすらミスるんじゃない?
決められてもすぐに切り替えられる?
あんたにキーパーなんて出来るのか?
ホッケーを始めてから色々なキーパーを見てきた。大学入ってからも、今も。その度凄いなあとワクワクする以上に心の内は暗かった。どうやっても無理だなんて思ったことは一度や二度じゃない。
それでも僕がまだホッケーを続けているのはあと少し、あと少しやればもっと上手くなれる、追いつけるという希望にしがみついているのかもしれない。それが潰えるまではきっともがくのだろうと思う。いつか今まで出会ったキーパーに肩を並べられるように。
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