UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2025-05-19
運の尽き
木村 太祐
あっという間に一年が経って、また雑感を書く季節になってしまいました。文章を書くとき、自分は一度書き始めたら書きたいことが出てきてスラスラいけるタイプなのですが、いかんせんその書き出しに毎回手こずります。今回もしっくりくる始まりが思い浮かばなかったので、こんな感じで紛らわすことでエンジンがかかるのを待つことにしてみました。で、今回はどういう系でいこうかなって結構前から考えていました。前回は頑張ってポジティブ系にした気がします。今回もそうしたいと思っていたのですが、ちょっと最近の自分にポジティブ要素がなさすぎたので断念しました。だからといってネガティブ系でいくのもなんか悔しいので、自分のマインド披露系でいこうと思います。では、指もあったまってきたのでそろそろ本題に入ろうと思います。
自分は運がいい人だと思います。これはポケポケでゴットパックを2回も引くとかそういう話ではなくて、生きている上でなんか上手くいくと感じることが多いということです。まず、人に恵まれています。家族、同期、先輩、後輩、バ先の人たち、中高の友人。みんな本当にいい人たちです。「いい人」っていうと抽象的でわかりにくいのでもう少し噛み砕いて考えてみると、みんな誠実なんだなっていう結論に至りました。出会う人たちみんなが誠実である。環境面において自分は本当に運がいいと思います。そして、能力面でも運の良さは感じています。これはすごく生意気というか、身の程知らずみたいな感じに聞こえるかもしれないですが、今までで自分が苦手だと感じるものがあまりなかった気がします。正確に言えば、何事も得意なわけではないけどやれば及第点は出せるといった感じです。先日、高校の友達とご飯を食べた時、話の流れで「お前ってなんか運よくね?」と言われました。自分の中でなんとなく感じていたことを他人から言われて驚いたのをよく覚えています。こんなふうに、自分はうまくいかないなと思うことが少なく済んできたと思います。
だけど、先月はそうじゃありませんでした。ホッケーも、ホッケー以外も、全てが上手くいきませんでした。ホッケーで言うと、プール第2戦の東海戦はひどかったです。ここまで自分はホッケーが下手だったのかと、すごく落ち込みました。自分の中で記憶に残っている試合は他に二つあって、一つは一年生の頃出た七帝の京大戦、もう一つは一橋との練習試合です。どちらも自分が不甲斐ないプレーをしたので覚えています。でも、まだこの二つは言い訳が立ちました。京大戦はホッケーを始めてまだ3ヶ月ほどしか経ってないのに怪我人続出のせいでなぜかスタメンとして出たし、一橋戦もフルバックとして出るのは初めてでした。今回は違います。三年生として、本職であるライトハーフとして出てあの有様でした。他にも決定機を外したり試合終了直前でPCの原因になったりと、今までうまくいっていた、なんとかなっていたであろうものがうまくいかなくなりました。
何が駄目だったのだろうと色々考えました。自分なりに出した結論としては、やるべきことをやらなくなったから、というものでした。今までうまくいっていたのは、特別な努力をしているわけでもないが、最低限やるべきことはやっていたからなのではないか。中高時代、授業はめちゃくちゃ真面目に聞き、遅刻や提出遅れも一切ない学生生活を送っていました。それが大学に入ったら、遅刻もするし、なんなら授業にいかないし、提出も遅れるしを繰り返していました。大学生なんてそんなもんな気もしますが、こういった最低限やるべきことをやらなくなったツケが回ってきたというふうにも感じます。ホッケーのプレー面を見ても、押し上げであったり、返しのコースを作ることであったり、被カウンター時にしっかり戻るといったことを少しずつサボるようになっていた気がします。こういうことの積み重ねで、運が振り向いてくれなくなったのかもしれません。
じゃあどうするか。答えは一つです。もう一回基本に立ち戻ってやらなければいけないことをやっていく。時間通りに授業にいく。押し上げをサボらない。きつい時も走る努力をする。正直授業は行く価値を見出せてないので怪しいですが、少なくともホッケーにおいては、最低限やるべきことをサボらずやろうと思います。もう一度運を味方につけられるように。切り替えて前に進んでいきます。