UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2016-11-03
逃げて、強くなる
白川 遼
小さい頃から、強い選手に憧れていた。
国立競技場でゴールをねじ込むフォワード。甲子園でボールに食らいつくショート。箱根で心臓破りの坂を駆け抜けるランナー。
どの姿も僕の目には輝いて映ったし、自分もそうして輝けると思っていた。
18歳になった今の姿を見て、昔の僕は失望するだろう。
高校まで続けたサッカーでは、なんとかスタメンで都大会に出場できたものの、結局格上の相手に対しては何もできなかった。何よりチームの足を引っ張ってばかりで、自他共に認める、いわゆる「チームの穴」だった。
そのサッカーも、大学で続けようと一度ア式蹴球部に入部しておきながら、わずか一、二ヶ月でやめた。
理由は色々あったけど、すぐに試合に出場できるほどの実力があれば多分やめていなかったことを考えると、やはり退部は逃げだったんだと思う。
そんな今の僕には、光のかけらもないだろう。
でも、これで終わるわけじゃない。
逃げた先に何もないわけじゃない。
ア式をやめて約1ヶ月後、この部活に入った。
ホッケーというマイナースポーツをプレーする以上、もう国立競技場や甲子園でプレーする選手のように、大勢の観客の前で輝くことはできない。
でも、そうじゃなくても、強い選手にはなれるはずだ。
相手を振り払って味方に決定的なパスを出す。カウンターは全速力で戻って食い止める。そんな、ピンチをチャンスに変えるような選手に。
幸い、この部活は強い選手になるための環境としては最高だ。
一日中ほぼいつでも使えるグラウンド。熱心に、かつ丁寧に指導してくれる先輩。競い合える同期。
プロになることはない以上、これが思い描いていた選手になれる、最後のチャンス。
やるかどうかは、自分次第だ。小さい頃から、強い選手に憧れていた。
国立競技場でゴールをねじ込むフォワード。甲子園でボールに食らいつくショート。箱根で心臓破りの坂を駆け抜けるランナー。
どの姿も僕の目には輝いて映ったし、自分もそうして輝けると思っていた。
18歳になった今の姿を見て、昔の僕は失望するだろう。
高校まで続けたサッカーでは、なんとかスタメンで都大会に出場できたものの、結局格上の相手に対しては何もできなかった。何よりチームの足を引っ張ってばかりで、自他共に認める、いわゆる「チームの穴」だった。
そのサッカーも、大学で続けようと一度ア式蹴球部に入部しておきながら、わずか一、二ヶ月でやめた。
理由は色々あったけど、すぐに試合に出場できるほどの実力があれば多分やめていなかったことを考えると、やはり退部は逃げだったんだと思う。
そんな今の僕には、光のかけらもないだろう。
でも、これで終わるわけじゃない。
逃げた先に何もないわけじゃない。
ア式をやめて約1ヶ月後、この部活に入った。
ホッケーというマイナースポーツをプレーする以上、もう国立競技場や甲子園でプレーする選手のように、大勢の観客の前で輝くことはできない。
でも、そうじゃなくても、強い選手にはなれるはずだ。
相手を振り払って味方に決定的なパスを出す。カウンターは全速力で戻って食い止める。そんな、ピンチをチャンスに変えるような選手に。
幸い、この部活は強い選手になるための環境としては最高だ。
一日中ほぼいつでも使えるグラウンド。熱心に、かつ丁寧に指導してくれる先輩。競い合える同期。
プロになることはない以上、これが思い描いていた選手になれる、最後のチャンス。
やるかどうかは、自分次第だ。