top of page

2021-06-14

諦められない

田倉 七海

2018年の夏。1年生で参加したホッケー祭で口にした目標。「私たちの代が過去最強の代になる」というもの。きっと誰も覚えていないし私自身日々強く意識し続けているわけでもないが、節目の時、迷った時、しんどい時、気合いを入れる時ふと心に浮かぶ。


Bullions2018が約30年ぶりの一部への勝利を飾った(しかも2回も!)年、私はホッケー部に入部した。大きな目標を達成した先輩たちがとても眩しく私もその一員になりたいと強く思った。

長らく東大ホッケー部が目指してきた一部での勝利を2回も成し遂げるなんて最強の代で伝説の代じゃないか!そんな代に入部できて同じチームとして戦っていけるなんて幸運なことだと思った。
でも同時に、私の代はこの先輩たちの結果を超えるような、より記憶にも記録にも残るような代になってやるとも思った。何が最強かとか何ができれば達成だとか細かいことは考えていなかった。ただそれを目指したいと思った。偉業を成し遂げた先輩たちの熱心な指導、豊富なスタッフ、同期の数が多いほど競争力も上がって上手くなるって話も聞いていたし叶わない夢なんかじゃないと確信していた。

2019では圧倒的に整備された組織と戦略を築き、その基礎のもとチームとしての強さが確立されていっていることを実感していた。勝つべくして一部に勝ち、2年連続の偉業を達成した。去年の勝利とは違い自分がそのチームの一員であること、多少なりとも貢献したことは自信を持って言えたし目標を達成して勝つことがこんなに嬉しくて感動することなんだと知った。あの日の景色と感動は多分この先も忘れない。

やっぱりこの部で続けていけば間違いなく私の密かな目標は達成できると思えていた。
ただ、秋リーグでの二部降格。そしてコロナ禍での練習禁止、リーグ戦中止、振るわない新歓、入れ替え戦の中止など想像を絶する困難に見舞われた。2020では目標も変更を余儀無くされ、一部での勝利を望むことさえ許されなかった。


私が「私たちの代が過去最強の代になる」という目標を掲げた時と状況はだいぶ変わってしまったけれど、ありがたいことに練習もリーグ戦も入れ替え戦も出来る。昇格し一部の舞台で戦うチャンスが用意されている。
スタッフも部員も減ったけどその分ひとりひとりの出来ることが増えている。何より幹部を始め同期、後輩が真剣に勝利を目指して日々努力している。この努力を、メンバーを信じないでどうする。自分にできる精一杯をしないでどうする。
この目標を掲げることが出来る環境を作ってくれたチームメイトやOBさんたちへの感謝を忘れず、これからの連戦に挑みたい。チームメイトを信じて、同期を信じてスタッフとして出来る最高の準備とサポートをしよう。

あの喜びと感動をもう一度味わいたい。後輩たちにあの日と同じ景色を見せてあげたい。
これからの連戦みんなで本気で勝ちに行こう。

bottom of page