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2024-11-07

楽しむ

手島 陸

あっという間の4年間でした。大学1年の春にホッケー部に入ってから今までを本郷から駒場に向かう電車の中で振り返りながら思いつくままに書いていこうと思います。


まず悔しかったこと。

いつかの東商戦で負けて一橋がめちゃくちゃ喜んでいた時。

3年の秋のタスキで日体に負けた時。

3年の秋の最終戦で最後の最後に一橋に点決められて負けた時。

4年の秋、勝てると思ってた成城に普通に負けた時。

パッと思いつくのはこの辺です。


逆に嬉しかったこと。

入部した日に全員からおめでとうの歌を歌ってもらった時。

2年の秋の立教戦でこぼれ球を回収して得点のアシストのアシストをした時。 

2年の秋の学習院戦で公式戦初得点を決めた時。

2年の七帝で12人なのに結構勝てた時。

3年の秋の武蔵戦でレバヒを決めた時。

4年の秋の東海戦で東大強くねってなった時。

他にもたくさんあるのでごく一部です。


悔しかったことに書いた敗戦は、どれももっと個人技術があれば違った結果になっていた気もします。なので、僕が思う個人技術を上げるためにもっとちゃんとやっとけばよかったなと思うことを書くのでよければ読んでください。


1つは、理想のプレイヤー像を決めて、毎回の練習でそれに必要な要素をできるだけ具体的に意識してやることです。この一つ一つは短期的に達成できるものにした方がいいです。その方が成長を感じて楽しいので。ビデオ反省は意識したことができているか、できてないならその原因は何かを見ればそれでいいと思ってます。


もう1つは、プレーを、ボールを受けるまで・ボールを保持している時・ボールをリリースする時の3つに分けて考え、一個一個の成功や失敗の原因を突き詰めることです。1個目にはオフザボールの時やレシーブなどが含まれます。2個目は主にドリブルとかです。3個目はパスやシュートです。個人的にはこの分け方で自分が今どこが弱いとかを考えやすくなりました。


嬉しかったことの中でも、2年秋の学習院戦での得点はかなり印象に残っています。この日はこの4年間の中でもトップレベルでホッケーが楽しいと思えました。國崎さんのパスカットから、慎太郎の華麗なドリブルと抉り、そして自分に向かってパスが来る流れは今も鮮明に思い出せます。正直僕はゴールに押し込むだけだったので果たした仕事の大きさ的には大したことはない気がしますが、それでも公式戦で得点すること、そして自分の得点でチームが勝つことはこんなに気持ちのいいことなのだと実感できたことはとても良かったです。


ここで僕が後輩に1番伝えたいことなのですが、それはホッケーを楽しもう、ということです。週5の練習を続けることは体力的にも精神的にもきついので、この楽しむということを意識できない瞬間は多々あると思います。また、学年が上がるにつれ考えることも多くなり自分のことだけに注力できずしんどくなることもあるかもしれません。でも、週5もやっているホッケーを楽しめなくなるともっときついです。どうせやるなら楽しんだ方が絶対にいいです。僕も、ホッケーが楽しいなとちゃんと思えるようになったのはほんの最近のことなのですが、やっぱり楽しめている時の方がモチベも高いし、うまくなっている気がします。そのためにもさっき書いた、小さな目標達成を積み重ねていきましょう。


雑感といういい機会なので、もうちょっと詳しく振り返って記しておこうと思います。


僕は部活の中で、脳筋と呼ばれてきました。そのはっきりとした理由は覚えていないのですが、覚えているのは練習試合でこぼれ球を回収しようとして相手選手にスライディングをしてしまったこと(故意ではない!)、自分のプレーがうまくいかずスティックを地面に叩きつけてスティックにヒビを入れたこと(これは故意)、これまたゴール前へのパスを触ろうとしてキーパーと激突して病院送りになったこと(子安ごめん)、シンプルに怪我が多いことなどです。脳筋と呼ばれること自体、別に何とも思っていなかったのですが、よく考えたら脳筋という言葉の意味をちゃんと知らないなと思い調べてみました。すると、「思考が単純・バカ、といった性格の者を評して言う語」という予想通りの説明文が出てくる一方で、「考えるよりも先に体を動かす性格や行動を表し、攻撃特化や体力に長けたキャラクターを指す際に使われる」というものも出てきました。え、案外いいじゃんと思いました。なんか行動力がある感じだし、攻撃や体力に長けているっていうのもプラスの要素です。みんなは今まで褒め言葉として脳筋と言ってくれていたのかと思うと嬉しくなってきました。今はいるかわかりませんが、後輩のみんなは、今後脳筋と言われた際には褒め言葉として受け取っていきましょう。


そんな冗談はさておき、真面目に振り返ると、僕は一浪を経て東大に入学し、浪人時代のクソ真面目さの残り火と4月特有の心機一転感が重なって、Bullions に入りました。それでも部活に入った大きな理由として、高校では不完全燃焼に終わった部活生活のリベンジをしたい気持ちがあったのは明確に覚えています。

高校時代にホッケーをやっていたり、小さい頃にアイスホッケーをやっていたり、お姉さんがすでにホッケー部に入っていたりといった、ホッケーに触れる機会など全くなく過ごしてきた僕は、ホッケーというものがサッカーと同じように11人でプレーすること、海外ではそこそこ人気だけど日本ではマイナースポーツだということもよく知らずに入部しましたが、このスポーツはかなり自分に向いていたと思います。左利きの自分にとって、スティックは基本左手メインで扱うこと、初めはみんな苦戦するレバヒが左振りであることはアドバンテージでした(逆にフォアヒットにはめっちゃ苦戦しましたが)。


2年間ホッケーをやってそこそこ技術もついてきたタイミングで、幹部という責任ある役職につきました。そこから2年間幹部として活動してきましたが、結局一度も二部優勝はおろか入替戦にすら進めなかったのは本当に情けないです。後輩たちにはもっといい結果を残してほしいので、僕から伝えられそうなことを書いておきます。


まず、チームの戦術方針の浸透に力を入れることです。これに関しては、僕は2年間を通して結局あまりできませんでした。これを基に練習メニューを組み立てるのがチームとしては1番効率的だと感じています。


次に、幹部の言動は思っている以上に周りに影響するということです。これは多分プラスの影響もマイナスの影響もあります。幹部の中でも役割はそれぞれだと思うので、それをしっかり認識してなるべくプラスの影響を与えられるように頑張ってください。


もう1つは、部内の競争を意識することです。少なくとも僕が幹部として活動した2年間はほとんど競争がなく、1年を通じてスタメンもあまり変化しませんでした。ここ最近はかなり部員も増えてきたと思うので、代表と育成のメンバーを頻繁に変えることはもちろん、特に育成の強化がしっかりできると思います。育成の力が伸びることでチーム全体の力の底上げにつながり、最終的に勝てるチームになると思います。


初めにも書きましたが、こうやって振り返るとあっという間の4年間だったなと感じます。まだあと1年or2年or3年残ってるなーって思っている人も意外とすぐに時間は過ぎていきます。今を大切に、成長していってほしいです。


偉そうにいろいろ書いてきて、もう部を去る感じが出ていますが、僕たちの代でまだあと1回試合ができます。単純に負けたくないので絶対に勝ちましょう。勝って、出場しているプレイヤー、出場していないプレイヤー、スタッフ全員で喜びたい。


ラスト1試合、ホッケーを楽しみ、全て出し切って勝ち、笑って引退します。

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