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2025-05-22

来年雑感に向けて

竹下 貴大

この度雑感ということで、自分のFWからDFへの転向での思いについて語らせていただきます。元々は、「未来のホッケー部員へ〜たけちゃぴFW to DF奇跡の転向物語〜」とか、大々的にかっこよく書こうとも思ってたのですが、流石に恥ずいのでちょっとお預けにしておき今回は、その下準備として自分の思いについて書き連ねていこうと思います。

理由としては、単純にFWからDFに転向した人の話をあまり聞かないからです。MFからDFまたはその逆については、OBの方にもたくさんいらっしゃるとは思いますが、FWからDFというのはポジションの性質の違いからあまり転向した方がいらっしゃらないと思います。正直、自分はこのポジション転向が自分のホッケー人生を大きく変えたと思っています。未来のホッケー部員の方々に、「FWのままでいいのだろうか」「実はDFの方が向いているんじゃないか」と思ってる方の少しでも参考になり、自分と同じ経験をして欲しいため、ここでお伝えさせていただきます。

この転向物語を語る上では、自分のFW時代から語らねばなりません。

自分は一年生から二年生の1月までFWとしてプレイしてきました。しかし、FWとしてのホッケーは、非常に苦しいものが多かったです。言い訳を並べればキリがないですが、

(入部のタイミングが遅かった、入部してすぐ骨折をして練習をできなかった、他の人より運動経験が少ない)それでも二年生に入るまで自分だけがベンチに入れず、二年生になってからでさえ、秋リーグまでベンチ入りできませんでしたし試合に出たのも1試合だけです。(当時は部員が少なく、二年生でも試合に出れる状態でした)。まあなんで出れなかったのかは明白で、アジリティがなさにより相手を抜けるほどのキレがなかったことが一番だと思います。これを補えるかと思い、筋トレに取り組んだ時期もありましたが、そこまで大きな変化はなかったように感じます。

そんな中、転機が訪れたのは、二年生の1月です。部員みんなでジムで筋トレをしていたときに、同期の三木、木村くんが自分にDFにならないかと誘ってくれたのです。自分としては、たまらなく嬉しかったです。相手がどう思っていたかはわかりませんが、自分にとっては、自分の中に、自分を引き入れるプラスな価値があったのかと思えたからです。今までホッケー部の中では、試合にも出れず自分の存在価値が見えなくなっていた中、そのようにして自分を勧誘してくれたのはとても嬉しかった。

でも迷いもありました。今このままいけば、活躍できるかどうかさておき、とりあえず試合に出るメンバーにはなれるだろうと思っていたからです。一年生の頃、スタンド席から憧れていた試合出場がすぐそこまであったと当時は思っていたからです。当然、DFに転向すれば実装までには時間がかかるし、春リーグ出場はもちろんないだろうと考えていたからです。最終的な決め手となったのは、自分がどのような選手になりたいかを考えたことです。自分はホッケー部で唯一無二の選手になりたかったのです。このままいけば、FWとして主力選手の間をカバーするだけ、せいぜい受けた球を主力選手にパスし決めてもらうだけ、でもDFなら筋力で、前線へとボールを打ち抜く唯一無二の選手になれるかもしれないという期待を持ち、DFになりました。

結果としては、DFになって非常に満足しています。誰からも、「なんかDFに行って正解だったね」と称賛の言葉をもらえて、自分がこのホッケー部で初めて少し存在価値を見出してもらえたのです。実際自分も、自分なりの良さがいかせていると感じ、日々が楽しくてしょうがないです。

具体的に何が生きたと思うかに関しては以下の通りです。

まずは、pressの際に、ボールがどこに来るかを読みやすいです。今まで、受ける側だったこともあり、このコースでもらいたいなど考えてきていたので、相手がどこに動くのかを考えやすく、そのおかげで前カットを狙いやすく助かっています。

さらに攻めの姿勢をもつことができるのは、強みのように感じます。FWの時は、少し危なくてもいいから点を取るというのが仕事でした。前に3人相手がいてもかきやピックアップでそれを抜いてきたわけです(実際にできていたかはさておき)。その心意気でBupをすると相手が一人しかかけてこない状況で攻めることができるのは、天国でしかありません。ドライブし放題ですよね。まあ、「攻めの姿勢」を持つことができると言ったのは、まだドライブで一人目を抜けてもその後、上手くパスで展開するところまで繋がってないからですね。これを悪い癖なのかもしれませんが、今ドライブしてく人があまりいないのでいつか輝く時が来ると信じています。

あとアジリティ強化のための筋トレはなんだかんだ生きてますかね、スティックおりやすいし、単純に強打でも少しは役に立ってる気がします。

ここまで良かったことを述べてきたのですが、辛いこともあります。まだパスが強く打てないし、テンポよく打てないし、FWの気持ちで上がりすぎると取られるし、その取られることの重大さと今までとは大違いです。FWのノリでボールを取られて、「まだFWが抜けきってない」と何度言われたことかという感じです。

ここまで自分の経験を成功譚かのように、たらたら書いてきましたが、まだそんなことはありません。出場枠を勝ち取れていませんし、まだ今まで通りベンチであることに変わりありません。でも、明らかに今まで積み重ねてきたものが何か開花しつつあるという感覚はあります。このダラダラ書き連ねたものが、秋リーグには、成功譚の一部となることを祈っています。もし自分がうまく行ったと思ったら、ぜひ引退前の雑感で「未来のホッケー部員へ〜たけちゃぴFW to DF奇跡の転向物語〜」を書かせていただきますので、それまで自分の成長を見守っていただけますと幸いです。

それでは。

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