top of page

2023-11-06

捲土重来

田倉拳太

秋リーグタスキ戦、武蔵大学に敗戦しBullions2023の一部昇格の夢は潰えた。


個人的に調子は上がってきている気はしていた。プール最終戦の防衛戦。綺麗ではないものの得点も決め、余裕を持って視野を広く持てる場面も増えてきたと実感した。この感じでタスキ戦もいいプレーができるかなと漠然と考えていた。そんな曇りきった自分の目を覚まさせるようにその瞬間は訪れる。ファーストレシーブでミス。なんてことは無い、bup練でも何度も同じ形で受けたボール。その後の展開もイメージ出来ていたボール。今思えばこの時点でこの日の出来が決まったのかなとも思う。このミスを払拭できず、嫌なイメージを抱えながら試合に入ってしまった。終わって振り返ってみれば、攻撃で違いを作ることはおろか、ボールに絡む回数自体数える程だった。試合反省のビデオをこれほど見たくないと思ったのは初めてかもしれない。


悔しかった。何も出来なかった自分に怒りが湧いた。先輩への申し訳なさよりも自分の不甲斐なさへの怒りが先に来た。正直もっとやれると思っていた。客観的にも格上の相手で、それは自分でも分かっていたものの、それを鑑みてもこの日の自分は酷い出来だった。今年の公式戦で1番酷かったとさえ思う。そんな最悪のパフォーマンスをタスキ戦という重要な試合で出してしまった。試合後、先輩の顔をまともに見れなかった。


この日の同期の活躍・頑張りを目の前で見て、頼もしさを覚えると共に自分の不甲斐なさが大きくなっていくのを感じた。思えば、少し奢りのようなものが自分の中にあったのだと思う。後輩にアドバイスする機会も増え、少しではあるが自分でもできることが増えたからか、自分が上手くなったと錯覚していた。後輩達は同時期の自分に比べれば遥かに上手く、同期同様頼もしい仲間だ。来年は最上級生として彼らを牽引しなければならないが、果たして今の自分にその役が務まるのか。改めて意識を新たにせねばならないと実感した。この敗戦を無駄にしないために、この日があったから成長できたと来年言えるように、より一層の精進を重ねていく。


1部昇格は逃したものの、Bullions2023はまだ終わりでは無い。順位決定戦が残っている。奇しくも相手は今年に限らずこれまでも苦戦を強いられてきた因縁の相手、一橋。事実この秋リーグのプール戦でも引き分けている。有終の美とは言えないかもしれないが、この最終戦を勝利で飾り、お世話になった先輩への手向けとしよう。


そしてその先、Bullions2024、すなわち自分たちの代での1部昇格を達成して、捲土重来を果たすとここに誓う。

bottom of page