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2018-08-10

成功体験

白川 遼

いま、ホッケーが最高に楽しい。

グラウンドへ向かう電車で、相手を華麗に抜き去る自分を妄想してはにやける。
練習や試合でボールが来そうになると、どんなことをしてやろうかと考え、ワクワクする。
大抵は何かしらにおいて失敗するが、たまにイメージ通りのプレーができたときは快感だし、失敗しても次こそはと奮い立つ。


一部レベルのチームとの試合は、普段の練習や二部レベルの試合の数倍楽しい。

もちろん、なかなか自分の思い通りのプレーなんてさせてもらえない。
先日の立命館合宿では、普段なら絶対奪われない場所にボールを置いているはずなのに、どこからともなく現れたスティックによってかっさらわれることが何回もあった。
数えきれないくらいの点数を奪われ、電光掲示板を見上げるたびに胸が痛んだ。

でも、一部の上手さには純粋に感動でき、自分のプレーの未熟さを肌で知れる。
何より、そんな強い相手の裏をかいて、ドリブルで抜け出したり、ボールを奪った時の喜びは半端じゃない。
だから、立命館ではどれだけ打ちのめされても、次こそはやり返してやろうと思いながらプレーできた。


このようにポジティブな姿勢でホッケーに向き合えるようになったのはつい最近のことで、その要因としては実際の試合で手応えを感じるようになったのが大きい。
「失敗は成功のもと」とはよくいうが、失敗をポジティブに捉えられるようになるのは、確固とした成功体験があり、失敗の先にあるものを見据えられるようになってからではないか。

自分のホッケー生活においておそらく最初のそれは、BULLIONS2018が始まってすぐ、冬オフ入りの前日にあった慶應との練習試合だった。
それまで試合にほとんど出れなかったのに浅野さんが起用してくれて、たまたま何回か相手をかわせたのが、その後の自分にとっての原動力となった。


さて、来たる七帝戦は、三年生以下にとって貴重な公式戦の機会だ。
自分含め一人でも多くの部員が、今大会で自信をつけ、東京に帰ってからホッケーをより一層楽しめるようになったらいいなと思う。

そのために副将として自分にできることなんて限られているが、今苦しんでいる同期や後輩がミスを恐れずに大胆なプレーができるよう、他の幹部と協力しながらプレーしやすい環境、雰囲気を作っていきたい。

まずは自分自身が試合を楽しみ、その上で声をかけ続けチームを盛り上げる。
そして、今大会が来年のチームを突き動かす成功体験の1つとなるよう、全力で優勝を目指す。

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