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2022-11-28

孤高のダブルタッチャー

小田 真輝

引退まで1週間を切っていますが、実感が湧きません。
古市や田中にダル絡みすることも、坪井に奢り飯を要求されることも、慎太郎に毒づかれることも、高田に知ったかぶりされることもなくなると思うと寂しいです。
泣きそうになってきました。
離れがたいので引退しても週4でグラウンドに足を運びたいと思います。

冗談はさておき、最後の雑感ということでとりあえず4年間の振り返りでもしてみようかなと思います。

1年生 
一心不乱に自主練習し、ひたすら練習動画を見て、ホッケーを純粋に楽しんでいました。
同期で唯一代表に上がり、その年に日本一になる山学と試合することもできました(0-11で敗北)。
周りの先輩達が上手すぎて、壁にぶち当たり、ホッケーが楽しくなくなっていきました。
孤独感もありました。
早く育成に落としてくれと失礼なことまで考えていました。
練習に行くために家のドアを開く手が震えていました。

2年生 
代替わりしても特に何かが変わることもなく、ホッケーが嫌いになる日々。
当時の4年生には申し訳ないですが、コロナオフを嬉しく思っていました。
部を辞める同期が続出しましたが、僕は辞める勇気もなく部活を続けました。
山内と面白い部活の辞め方を研究していました。

3年生
名前を呼んではいけない例のあの人の練習班になり絶望しましたが、ホッケーの上手くなり方を教わり、目から鱗でした。
自身が上手くなっている実感があり、少しだけホッケーが楽しくなりました。

4年生
幹部になり、チームを勝たせるという重責を担いました。
史上最弱との呼び声高い代でしたが、僕と愉快な同期の最後の1年をただの思い出作りで終わらせるわけにはいかないと思い、チームを強くするために思いついたこと全てやりました。
言うべきことも言わなくていいことも全部言いました。
オフの日も関係なく、365日、毎日1日5時間はホッケーの動画を見ていました。
練習反省も欠かさず、練習メニューもできるだけ工夫しました。
戦術が思いつかなくて30時間くらい意味もなく作戦版のうえでマグネットを動かし続けました。
それが幹部の責任だと考えていました。
ホッケーがそこまで好きではないので、幹部の全ての仕事が苦痛でしたがチームのために頑張ったつもりです。
しかし、自分が頑張れば頑張るほど周囲との温度差を感じ、同期のためにやっていたはずが同期にイライラし、チームに嫌気がさし、そんな器の小さい自分も嫌いになってきました。
ただ成長していくチームや後輩を見るのは楽しかったです。

振り返りが終わりました。
客観的に自分の4年間をみてみると地獄の4年間のように思えます。
しかし、僕の主観ではそんな感じはしないです。
「まったくいい4年間だった!!」って感じです。

ただ、全く楽ではなかったです。
常に何か壁があり、自分の弱さ(ホッケー面、精神面共に)に対して負の感情があり、苛立ちがあり、逃げ出したい気持ちでいっぱいでした。

ただ、僕は逃げませんでした。
正確には逃げない強さを4年間で身に着けることができました。

惰性で部活に来ていた時期もあるけど、練習に行けば必ず全力で泥臭く足掻きました

誰かに怒られ、理不尽に逆切れされ、温度差にイラついて、どんなに負の感情が湧こうが練習反省や分析はやめませんでした

足りないと思えば試合の次の日でも自主練もしてきました

あらゆる場面でセンスで負け、技術で負け、身体能力で負けて絶望に打ちひしがれながらも知恵と努力でどうにかしてきました

一時は自分の弱さから目を背けて止まって泣いたことはあっても、最終的には言い訳や誤魔化しもせず自分の弱さを受け入れて精一杯頑張って成長してきました


こんなに辛くても頑張れたのは同期や先輩、後輩、家族、友人、OB方などの支えがあったからです。この4年間に関わった全人類に感謝したいです。
また自分を成長させてくれた、東大ホッケー部BULLIONSという環境に感謝したいです。
特に吉田と山内、古市には感謝しています。


感謝。



最後に
これからも部活を続ける後輩やまだ見ぬ新入生たちへ

皆さんは僕が経験したものなんかより遥かに大きな壁に直面したり、負の感情に襲われるかもしれません。
そして自分の弱さから目を背けて、逃げたく・誤魔化したくなるでしょう。僕もそうでした。
ただそこから逃げ続けたり、言い訳し続けてはダメです。
今まで通りを変えられない人間は残念ながら一生今まで通りです。
苦しかったら少しの間休んで、気分転換に遊びに行ったり、年に1回くらいは練習をサボっちゃえばいいです。
休んだ後は弱さと正面から向き合い、今までを変えて、成長していく。この繰り返しが大事だと思います。

そして誰かが苦しんでいたら周りの人は助けてあげましょう。飯に行って愚痴を聞いて、一緒に自主練して、その人が逃げそうになったら止めてあげましょう。互いに助け合いましょう。
傷のなめ合いをするのではなく、助け合って高め合いましょう。
それがチームなんではないかと思います。
東大は助け合って勝つしかないと思います。
まあ頑張ってください。

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