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2023-07-13

変曲点

手島 陸

ふとBullions2021とBullions2022の4年生からいただいたメッセージ入りの色紙を読み返しました。いいことがたくさん書いてありました。「ホッケーに取り組む姿勢が真面目で・・・」「スピードを生かして・・・」「これからも上手くなって・・・」など。純粋にうれしいです。文面を見ていると先輩と直接話している感じがしました。その先輩らしさを感じました。先輩たちは自分のことをチームの一員として温かく思ってくれていたんだなと改めて感じました。でも、今見返すと、本当にそうだろうか、と思うところもあります。

春リーグで個人的に一番悔しかったのは、たすき戦で日体に負けたこと。プール戦で立教に惨敗してから、個人としてもチーム全体としても戦術などをもう一度考え直して臨んだ試合でした。自分たちでやりたい攻めを何回かできたシーンはありましたが、全体として振り返るとほとんど押されていたな、と思います。自分としてもめちゃくちゃ対人で負けたし、敗戦は実力的に当然の結果だったようにも思えます。体ごついし。2年以上ホッケーをやってきて、試合に負けて涙が出たのは初めてでした。良かったなと思うことは怪我なくリーグ戦期間を終えられたことくらい。正直、この春リーグの自分の4得点はどれも言ってしまえばたまたまで自分の実力で決めたゴールはなかったように感じています。FWということもあるでしょうが、試合ではあまりボールを触っていません、多分。

そんなこんなでBullions2023での春リーグが終わりました。結果は1勝3敗1分けで2部4位。今の自分たちの力を考えると相応の結果だなという感じがします。毎回練習の始めに口癖のように言ってきた「2部優勝1部昇格」の目標には箸にも棒にも掛かりませんでした。

去年の年末、Bullions2022からBullions2023に切り替わり、自分はFWリーダーと副将という、責任のあるポジションにつきました。自分が下級生だったころの先輩たちと比べると、技術・戦術理解含め完全に劣っているなという自覚はあったので、どうにかまずは自分がうまくなってプレーで見せる選手になりたいと思って練習しました。冬オフでは、ヒットのフォームをけんたから教わりながら改善しようとしました。今は前よりはマシになったと思います。(けんたありがとう)

冬オフが終わってからは、結構な頻度で練習試合があり、自分の力不足を痛感させられました。特に社会人チームとやった時と、神戸大と学習院大と三つ巴をやった時は今も覚えています。戦術面では新しいプレスを作って試していきましたが、なかなかうまくいきませんでした。思えば、具体的なゲームモデルをチーム全体に浸透させることなくここまで来てしまいました。幹部ミーティングでの試合反省も毎回一貫性がなくバラバラだった気がします。人数が少ないからこそ、方針の浸透の部分は強みになるべきなのにそうできませんでした。秋に向けて、現状を踏まえつつしっかりした方針を作って全体に伝えていくことが大切なんだろうと思います。

春リーグ期間となり、戦術練もどんどん入れたいところでしたが人数不足の影響をもろに受けて思うような練習ができないこともありました。ここらへんで個人の技術が思い描いていたところまで到達していないのにリーグ戦が始まってしまいそうだという気持ちが生まれてきました。学部の方との兼ね合いで平日は十分に練習できないこともしばしばで、焦りもありました。

ここまでダラダラ書いてきましたが、「成長を感じられていない」ことが自分の中のモヤモヤだと思います。2年の間は、レバヒが打てるようになってきたり、左えぐりが決まるようになってきたりと、できることが増えていくことで楽しさを感じていました。2年までで全体的な技術はある程度身に付いたと思いますが、これだったら誰にも負けないと思えるほどのものはまだありません。おそらくそれを3年のこの時期に持っているのが理想なんでしょう。3年になってからは、自分も周りも含めて「何ができたか、何をしたいか」ではなく「何ができていないか、何をしてはいけないか」に思考の割合を割きすぎていると思います。夏の間は、もう一度基礎に立ち返り、一つ一つのレシーブ、プッシュから見直そうと思います。自分の武器を身につけたいです。

今年は、新しく13人のプレイヤー、そしてスタッフも入ってくれています。春リーグでは不甲斐ない試合を見せてしまいました。かつて1部で戦っていた時から、今は2部で停滞している東大ホッケー部が今後上がっていくには、今がチャンスなのかもしれません。逆に言うと、ここで頑張らないと(少なくとも僕たちが部に在籍している間は)ギリギリ2部のチームに成り下がっていくことにもなりかねません。上がっていくために、3年として・上級生としての自覚を持ち、今まで以上に部にコミットしていきたいです。

秋リーグでは、自信を持って自分の力で決めたと言えるようなゴールを決め、先輩からのメッセージに胸を張ってそうだと言えるように、強い東大ホッケー部の戦力となれるように、もう一度ここから頑張ります。

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