top of page

2018-11-15

努力

高砂 美里

努力は難しいな、と思う。
今まで私は恵まれていたのかわからないけれど、少なくとも努力をすれば必ず結果はでるものだと勝手に思っていた。努力って成功のための道具だと思っていた。

私が努力の難しさを初めて感じたのは、自分がまだ半人前でホッケーなんて全然わかってなかった時。秋リーグのたすき戦、試合終了直後に先輩がスティックを放り投げて空を仰いで苦笑いしていた姿を見たとき。あの瞬間を、私はこれからの人生でも忘れることはないと思う。
絶対に努力不足じゃないことは、ホッケーのことが何もわからない私にもよくわかった。

すごく最近になって、その学年の先輩に「今年の春リーグの結果を聞いた時、おめでとうの他に悔しいと思った」という話を聞いた。
春で一部に勝ったのは努力の賜物だと思う。でもだからといって「負けること=努力不足」を意味するわけじゃないということも、その時強く思った。

最後の雑感なので、たぶん後輩へのメッセージがあった方がいいのかな?なんて思うのだけれど。
努力したからといって結果が出るわけじゃない。報われるのかわからないことを頑張り続けるのはかなり疲れるし、4年間でガス欠を起こすことは当然あると思う。
ただ、本当に何がいつ実を結ぶかわからないということは伝えておきたい。

例えば私が今でもおもしろかったと感じているのは、分析班のこと。
先輩から引き継いだだけで分析班として高砂は別に何もやってないじゃん、といわれるのが怖いというだけでやってみた分析の動画編集とか、新しい風を吹かせた感じを出したい一心で提案したスタッフ審判なんてことが、案外今になって実現している。
今でこそ当たり前なのかもしれないけれど、やり始めた当時全然反響なかったよ。

話がスタッフに寄ったけれど、プレーヤーだって怪我の間に見ていた他人のプレーが復帰後に役立つかもしれないし、育成の間に頑張っていたことが代表と育成を行き来するスタッフを伝って幹部に届くかもしれない。
努力って、そういういつ実を結ぶかわからないひとつひとつの機会にとりあえずでも真剣に向き合うことをいうのかと、私なりに答えを出しました。

最後に、
最終戦に向けて一体どんな準備が役に立つのかわからないけれど、プレーヤーみんなの努力が実を結ぶための土台を作っておきたいと思います。ありがとうございました。

bottom of page