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2016-06-16

初心

井上 薫

今年、新たに4人のスタッフが加わり、現在総勢9人。
スタッフが全員揃ったときは仕事がないほどで、せわしなく動き回るスタッフのみんなを見ながら、たくさんいるなぁと思う。
だけど、そんな風に思うだけではだめで、当たり前だけど、その空いた時間でもっと何か別のことができないか、新しいことができないかと考えるべきなのだと、最近ようやくそのことを思い出した。

なぜスタッフを増やしたかったのか
それは私がフィジカルの仕事にもっと力を入れたかったから。
もっとスタッフの仕事の幅が広がりやすくするためで、ただ自分がのんびりしたいがためではない。

このことを思い出させてくれたのは、他のスタッフの存在。

スタッフ長としてスタートを切った当初はやりたいこと、新しく始めたいこと、変えていきたいことがたくさんあった。
けれど、
他にやることがあって忙しい、フィジカルの知識だってまだまだ勉強しなきゃいけないし…
そう理由をつけながら、やりたいと思っていたことを先延ばしにしていた。
本当の理由は新しいことを始めると、大抵はうまくいかないことが多くて、落ち込んだり自信をなくしたりするからだった。
そうした中で喜久川くんが次々と新しいことを始めていくのを見て、なぜこんなにも自信を持ってできるのだろうかと羨ましく思っていた。
しかし、喜久川くんも常に自信を持ってやっているわけではないことを、喜久川くんと話している中で知った。
自信を持っていない、というか、うまくいく、いかないという不安はあるのだということを知った。
でも、喜久川くんにとっては、それが新しいことを始める一歩を踏み出すのに、影響するものではないのだろうと思う。
手探り状態だけど、チームが強くなるために、勝つために自分ができることを考えて、勉強して、それをどうにかこのチームで実践できないか
今までと違うことをするのは大変だし、うまくいかないこともたくさんあるけど、それを怖がっていても強くなっていかない。
そんなことはこの3年で分かっていたはずなのに、幹部となった初めは覚えていたはずなのに、いつの間にか安定することを選んでしまっていた。

フィジカルの知識が十分にあるとは言えないし、勉強をしなければいけないのは本当。
でも、勉強しながらでも新しいことは始められる。
私は今年で最後なのだから、ここで知識をためても使わなければ意味がない。
最後なのだから、スタッフを変えられるのも最後のチャンス。
時間だって、部活中にいくらでもある。
ついこの間入ったばかりの1年生スタッフ含め、みんな何も言わなくても色々なことに気づいて、自分から動く。
おかげで、本当に何もしなくていい時間が多くなった。
みんなが動いてくれるから生まれるこの時間、ただただすごいなあと感嘆しているだけでは意味がない。

チームが勝つために私はここにいる。
このことをもう一度しっかり胸に刻んで、今度は忘れないように残りの5か月を走っていく。

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