UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2018-05-15
再スタート
篠原 萌
自分を一言で表すとしたら、「負けず嫌い」だと思う。
小さい頃から周りのみんなに負けるといつも悔しくて泣いていたし、高校生の頃は負けたくないっていう気持ちだけで部活も勉強も頑張ってそれである程度は結果を出せたと自負している。
大学の部活もそう。一年生の頃は、いろんな仕事ができる先輩に追いつきたくて、誰よりもたくさんのことを吸収したくて、一生懸命だった。
そのときの夢中だった気持ちは今も忘れたわけではないけど、二回の新歓を経験して、人数の増えて後輩たちを見ているうちに、最近は少し違うことを考えるようになった。
ライバルは周りにいるスタッフじゃなかったんだ。
私は決して一人でスタッフの仕事をしているわけではない。先輩や同期・後輩と一緒に練習を回していて、全員が広い視野を持ち、気遣いを忘れないことで初めて練習がうまく回り始める。上級生の立場になってみて、みんながいろんなことを吸収できる環境を作ることや、何かに気づいたときはそれを自分一人に留めずに周りに還元していくことの難しさを知った気がする。私が一年生だった頃のあの最高の環境は決して当たり前ではなく、先輩が作ってくれていたことに改めて気付かされた。先輩方のようにはうまくいかないけど、私も後輩にそんな環境を作ってあげたいと思うようになった。
では、「負けず嫌い」の私は何に負けないように頑張ればいいのだろう?
いろいろな答えがあるだろうだけど、私が出した結論は一番近くにいる「プレーヤー」だ。
プレーヤーは文字通りみんなものすごく頑張っている。週5で部活して、オフの日には筋トレもして、ジュニア教室や社会人リーグの仕事もして、もちろん大学に通って勉強して。どうしてそんなに頑張れるのか不思議なほど頑張っている。
彼らに追いつけるくらい頑張れたら。
練習のマネジメントだけじゃなくていい。幸いなことに、私には部活のために任されている仕事がたくさんある。それらを全力で、そして丁寧にこなして、そして他のスタッフも全力で頑張れる環境を作ることができたら。
試合に勝ったとき、「プレーヤーが」じゃなくて「私たちが」勝ったって自信を持って言えるだろう。
現状からは程遠いし、もしかしたら引退するまで叶わないかもしれないけど、「プレーヤーに負けない」ことが私の当面の目標です。