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2023-09-07

入魂

田中岳人

春リーグが終わった後、新入生達も主力として試合に出場するようになり、チームは新たな形で生まれ変わったように感じる。

そんな新体制のチームの大きな目標でもあった七帝戦の結果は振るわず、先日開催されたBインカレでも初日で大坂大学に大敗し、そのままトーナメント敗戦という形に終わってしまった。僕たちが不甲斐ない試合をした一方で、秋リーグ初戦の相手である学習院大学は京都大学に2-0で勝利を収めており、明白な個々の技術の向上やチーム全体としての仕上がりが傍からも見て取れた。

この差は元々あったもの、というわけではないだろう。学習院大学とは合同練習も行っていたし、良きライバル関係にあったと言える。僕が入ってからの東大ホッケー部というチームは、確かに全体として個人の手元が強いわけでもなく、フィニッシュが上手い選手がそこまでいるわけでもなかった。しかし、相手の猛攻に対しディフェンスで粘りを見せ、こちらはサークル内が混乱している状況の中でゴールに捩じ込むことで、なんとか逃げ切ってきた。最近不甲斐ない試合が増えてきた要因は技術面での問題として一括りにできるものではなく、このようなプレースタイルが買けなくなっていることにあると思う。負けた試合は大体気が少し緩んだ2P辺りに先制点を取られ、そのままの勢いで追加点を持っていかれ、気づけば追いつけないところまで来てしまうといった形になっている。攻撃面では、1試合通して獲得したPCの数が0なんてこともあり、相手のスティックを嫌がらずにサークル内に侵入し、そこで勝負するという意識が欠如していることが如実に現れている。

今年の秋リーグの初戦はもうすぐそこまで迫っており、これからの技術の大幅な向上はあまり望めたものではないだろう。そのため、プレイヤーの増加に伴って60分走らないといけなかった春リーグとは明らかに状況が違う中で、個々がより強度を上げて自身の出場時間の中で最大限の力を発揮する必要がある。最近の僕はここが上手くできていない気がする。春リーグでは試合終了まで走り続けなければ行けないということから試合に出ている最中でも休憩するタイミングがあり、それでも試合終盤は体力的にかなりキツかった。しかし、最近の試合では試合終了時点で、それほど疲れているということがだいぶ減ってきてしまった。これはまだどこかで休憩する癖が残ってしまっており、各ピリオドの短い出場時間の中で全力を出せていないせいだろう。

勿論、周りを見ることができずに気合だけが空回りしては元も子もないのだが、より積極的にリードを取りに行ったり、広いスペースがある1対1などでは仕掛けてサークル内にボールを供給したりすることが必要だ。今年の秋リーグでは、ただがむしゃらにプレーしていた去年の初心を思い出し、自分の限界を出していく姿勢を持って試合に臨んでいきたい。

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