top of page

2019-05-08

一年

西畑 樹希

新入生が入部し一年練が始まった。自分が入部してから一年が過ぎたわけだ。一年生が練習している姿を見ると懐かしさを覚える。しかし、そこにある感情は懐かしさだけではない。そこには確かに焦燥感も含まれているのを感じた。


一年前、自分はホッケー部に入部し、一年練で基礎的なことを楽しみながら練習していたことを覚えている。あの頃と比べると、まあ自分は上達したなと思う。しかし、自分たちの代ですでにリーグ戦に出てるやつを見ると、やはり自分の成長が遅いと危機感を覚えてしまうのが現状だ。彼らの出てる試合を観ると自分の実力のなさを痛烈に感じてしまうのだ。自分にはリーグ戦に出れられる実力がない、だが、彼らはその場で立派に戦ってみせている。彼らと自分の差は何だろうか。思いつくだけでもいくつもある。自分がプレーしている時でさえ、あの時あのプレーはしてはダメだった、あこはああすべきだったと思うことばかりなのだから。彼らのように一部校と戦うためにはどうすべきか考えるという水準ではないのである。この差は埋まるのだろうか。正直、不安と心配で溢れそうになるが、埋めることを目指して練習に励むしかないのである。

一年という短くも長い月日を経て、ついてしまった差だ。その差を埋めるのは簡単ではない。彼らと同じレベルに自分がなるためにどのくらいかかるのかはわからない。でも前を向いて努力するしかないのである。少しでも上達するように。いつか彼らと同じ舞台に立つことを目指して。

bottom of page