UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2014-04-06
一人のプレイヤーとして
万代 俊之
焦っている。
代替わりしてからの4カ月、全く自分の成長を感じられていないからだ。
というかむしろ下手になっているような気さえする。
去年自分はかなり成長できたと思っている。
とくに後期に限ればチーム内で一番うまくなったんじゃないだろうか。
だから、今年の目標である ”一部5位、インカレベスト8” を決める際にも、去年と同じくらいうまくなれば目標を達成できると思った
からこの目標は今年の目標にふさわしいと考えることができた。
しかし、現実はどうだろうか?
まわりの成長に自分がついていけていない。
練習中自分の言ってることとプレーが一致しない。
育成、代表かかわらずたくさん試合に出してもらっているのに結果が出ない。しょうもないプレーで回りの足を引っ張る。
このままでは目標達成はおろか自分の理想とするようなプレーができないまま最後の一年が終わってしまうだろう。
原因はなにかずっと考えてきた。3年間一度も続かなかったホッケーノートもしっかり書くようになった。
毎日の練習でのポイントや反省を見ても細かい技術的なところしか見つからない。
次の練習でそのポイントを意識すると他のところがおかしくなる。
練習が楽しくなくなる。試合が怖くなる。
ホッケー始めてからちょうど3年、初めて僕はこのスポーツを嫌いになった。
僕はスポーツ、体を動かすことが好きだ。勉強は自分で考えたこと、理解できたことはすぐに(現段階では)実行できる。だがスポーツはそうはいかない。頭で体の動かし方を理解していてもそう簡単には思うように体は動いてくれない。だからこそスポーツは難しいし面白いと思う。
特にこのホッケーという競技はスティックという自分の体以外の道具を用いるという難しさ、一人でなく11人がうまく連動して動いてはじめて勝つことができるという難しさが組み合わさった最高に面白く、難しいスポーツだ。
だからゲームの中で自分のやりたいことを自由に表現できる選手、11人でしっかりチームコンセプトを理解し実行できるチームにとても憧れる。
自分はそんなプレイヤーになりたい。東大もそんなチームを目指したい。
そのためにはちょっとの進歩ではダメで大きく成長し、breakthroughしなければならない。
breakthroughするのはとても気持ちいい。ホッケーの見方ががらっと変わる。
今までたいしたことないと思っていた何気ないプレーにうまさを見いだせるようになり、自分のプレーの幅も大きく広がる。
去年の秋、僕はbreakthroughでき、ホッケープレイヤーとして一つの殻をやぶることができた。
それはとても気持ちのいいことで当時毎日の練習が楽しく、ホッケーが面白くて仕方がなかった。
もう一度その瞬間を味わいたい。
しかしbreakthroughしたい、もっとうまくなりたいと思うだけではそれは実現しないだろう。
しかし、そのために3食ちゃんと食べることであったり、規則正しく生活することであったり、練習の疲れはしっかり自分で取るといったような基本的なことをしっかりできている状態で真面目にホッケーと向き合うことができているならば、そのきっかけは自然とやってくるだろう。
そしてその時までにもう一度心からホッケーを楽しむことができていたならばきっとそのチャンスをつかめるだろう。
「士別れて三日なれば括目して相待すべし」
そう周囲の人に感じさせるようなラストイヤーを僕は目指して日々の練習に最高の準備して臨む。
自分はホッケーが好きだからこそ、日本でホッケーがマイナースポーツ扱いをされるということはあまり面白くない。
こんな現状を打開し、日本のホッケー界に大きな影響を与える力が東大ホッケー部には間違いなくある。
それを実現するために必要な1部という舞台に立つため、まずは春リーグ。全員で力を合わせて頑張っていきましょう。