UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2015-11-15
チャンス
中塚 太一
ホッケー部に入部してから1年と8ヶ月ほど。そのなかで印象深い試合、忘れられない試合というのがいくつかある。
1年生チームで臨んだ、初めての試合である東商戦。勝ててよかったけど、内容は個人的に不満だった。
夏の七帝Jr戦では、PCストッパーではあるものの、初アシストがついた。
少しの時間だったけど初めて公式戦に出場した、春の東農との入替戦。あの雰囲気は独特だ。
初めてというのは、やはり強く印象に残っている。
そして、二年にも満たないけれど、これまでの僕のホッケー人生のなかで最も強烈に覚えているのが、秋リーグ初戦の中央戦。前半に先輩たちがリードしてくれたおかげで、後半に出場させてもらうことができた。そこで初めて、『何回も決定的なチャンスを潰した』
なんでこんな下手くそを試合に出すんだ
多くの人が思ったことだろう。僕も思った。FWとして試合に出させてもらって、点を取ることが仕事なのに。堀さんなら、羽田さんなら、中込なら、いやFWが僕以外なら、決めていたのに。
悔しいなんて思わなかった。ただただ、申し訳ない、情けない、という感情だった。
あれから1ヶ月以上が経ち、Bullions2015のシーズンが終わるまであと2週間。
ありがたいことに、僕にはまだFWとして公式戦の舞台に立たせてもらうチャンスがある。だから、図々しいけど、こう思うことにした。自分は決勝や入替戦の重要な場面でこそゴールを決めるチャンスを得たのだと。
もう同じようなミスはしない。思えばあのとき、目の前に転がったチャンスに、僕はビビッていた。未熟なプレーヤーなのに出場させてもらっていることに引け目を感じていたのもあるだろうし、練習から危機感と緊張感をもってやっていなかったせいもあるだろう。ビビるのは自信がないからだ。だから、僕は自信をつけたい。
自信をつけるには二通りの方法があると思っている。一つは結果を出すこと。結果が出てしまえば、それが自信を与えてくれる。もう一つは自分自身が納得できるまで練習を重ねること。これだけやったのだから絶対できるはずであると。たとえ人から褒めてもらっても、逆にどんなに非難されても、結局は自分自身が納得しなければ、確固たる自信はつかないのだろう。
残り2週間、そしてその先の未来のために、練習する。上手くなって結果を出すために、自信を持つために。
頭と体をフルに使って、緊張感をもって、1回1回の練習で全てを出し切る。そうすれば、そうでなければ自信は生まれない。それを肝に銘じて、これからもやっていく。
最後の最後まで、少しでも成長した姿を四年生に見せたい。尊敬する先輩たちを笑顔で送り出したい。
恩返しはプレーでする。