UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2020-05-16
グラウンドでプレーする日に向けて
松田 和真
カレンダーを見返すと3月25日が最後の練習だった。グラウンドでホッケーができなくなってから52日目になる。もうそんなに時間が経ったのか、というのが正直な感想だ。
現在の状況としては、4日前に春リーグの正式中止が発表された。また、次の大会がいつになるかは分からない。
活動休止になってから、全くモチベーションが下がらなかった人はいるのだろうか。
トレーニングをずっと100%でやり続けられている人は、本当にすごいと思う。
春リーグが中止になるだろう、と薄々感づきはじめたとき、自分は結構モチベーションが下がった。下がったというよりは、綱引きのようなせめぎ合いが起きることが多くなった。
それまではあまり考えすぎず、自分のために日々のトレーニングをやっていて、それはそれでよかった。
「春リーグ中止」という可能性が大きくなっていくにつれ、今まで考えないでいようとしていた、次の公式戦まで最低3か月くらいは空くということ、ホッケーもしばらくできないということがどうしても頭に浮かんでくるようになった。
そういうときは、「自分が今できることに集中すべきだ」「筋トレ、ラントレ、イメトレなどで、ホッケーに直結する能力は工夫すれば上げられる」「今どれだけやったかで再開後、他チームに差がついているはずだ」など、どこかで聞いたような正論で自分を納得させて頑張ってみようとした。ユニフォームを、リビングの常に目に付く場所に置いてみたり、なるべく練習着を着て過ごしてみたり、意味があるかも分からないそんな工夫で何とかしのいでいた。
筋トレやラントレは、もちろん意味は理解しているし、やっている最中はそんなこと考えないのだが、自分にとってはやはりホッケーありきのことで、それらを発揮する公式戦も、練習さえもない状況でやり続けるには、無理やりこじつけてでも動機が必要だった。
春リーグ中止が決まってからは、リーグ戦にこだわらず、活動再開後の練習をイメージするようにした。「東大FW内での序列を上げたい」「佐藤の駄目だしに対して言い返せるような実力をつけたい」「活動再開後に前よりホッケーを楽しめるようになりたい」など、素直な感情に従うことで気が楽になった。
もちろん、活動再開がどんどん延びる可能性もある。自分が思っているほどグラウンドで練習ができるようになる日は近くないかもしれない。しかし、そうしたらまた、「学生アスリートとして自分に自信が持てるように」などと適当にこじつけてトレーニングを続けてみようかなと思う。
結局は、トレーニングを続けることが重要なのであって、その過程の動機はなんでもいいのだとは思う。自分のためと思って筋トレやラントレをぶれずに続けられている人は尊敬する。ただ自分は、「ホッケーがしたいけどできない」というそれだけのことで、筋トレ・ラントレのモチベーションが下がることがあり、うだうだ理由をつけながら何とかやってきたというだけだ。
結果として、自分を誇れるほどではないが、まあまあ良くやったなと思えるくらいには続けられているし、これからも大きく崩れはしない気がするので、良かったと思う(誰かさんに「自分に甘えよ、だからお前は(以下略)…」と言われそうだが笑)。
希望制の雑感で、4年生幹部の中、3年生の自分が自分語りでしゃしゃりでるのは気恥ずかしいですが、みんながみんなモチベーションが下がらずにトレーニングをしているわけではない、ということを勝手に言いたいがために書かせてもらいました。
個人的には皆がどういうことを考えながら、この期間トレーニングをしてきたのかは気になります。
何を大げさに、と思った人は忘れてください。
最後に、こんな状況になってもチームを鼓舞し続けている4年生の方々はすごいなと思いますし、感謝しています。秋リーグで少しでも力になれるよう僕も頑張ろうと思います。
拙い雑感でしたが読んでいただきありがとうございました。