UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2024-08-29
いま
陳 子安
コンディションを整えるのが難しい。日によって調子の波が激し過ぎる。睡眠時間が足りない日は当然調子が悪いことが多いが、そうでなくても思い通りに体が動かないことがある。練習の最初の方はボールが見えていても途中から見え方が変わって反応が遅れるようになる日もある。キーパーはコンディション次第でパフォーマンスが大きく変わるポジションだと感じていて、安定させることが何よりも大切だと思うが、正直自分はまだ出来ていない。春リーグも調子が悪い日があった。前日夜は遅い時間は何も食べずに睡眠の質を上げる、当日は血糖値が急上昇しにくい食事をとるなど工夫したが、初めてのリーグ戦ということもあり、自分が気付かぬうちにプレッシャーを感じてコンディションを整えられなかったのだと思う。調子が悪い日はその事実をシュート練で嫌でも自覚させられるから、試合前アップで今日は厳しいことが分かってしまうのがつらいしみんなに申し訳なくなる。止められるイメージが作れないまま試合に入るとどうしても弱気になってしまい力を発揮できない。
コンディションを整えるのが難しい。試合の途中で点を決められてからの立ち直りも個人的に苦手に感じる。失点の多くは守備の乱れが原因だから気にするなという意見は分かるし、その気持ちでやっているつもりではあるが、フィールダーのミスをカバーして止めるのがキーパーの仕事だし、それが出来ないなら守護神クラスにはなれない。キーパーにしか責任がないシュートを止めるだけなら別に僕である必要などない。決められたときにしばらく残ってしまう気持ちは、後悔や落胆ではなく「今のはやりようがあった」という事実だけであり、それが頭の中をぐるぐる回り、声かけが出来なくなる。本来はキーパーが切り替えを促す側なのにそれが出来ない。これが点数ビハインドの展開で失点が増えたり攻撃の流れが作れない原因かなと思っている。納得のいってない失点で自分が崩れると、ディフェンスへのコーチングが減ってピンチが増えてもっと失点するという悪循環がおきてしまう。気持ちで負けないためには、常に点数リードしているつもりで守れるといいなと思う。失点しても、このまま逃げ切れば勝てると思えば強く出れるはずである。そういうメンタリティで勝負出来るようになりたい。
結局は自分が技術的にも精神的にも未熟で経験不足であることが原因なので、完璧なキーパーとまでは行かずとも、チームメイトから信頼される安定感のあるキーパーにはなれるようもっと成長していきたい。ここまで悪いところばかり書いてきたが今の状態は決して悪いとは思わない。セービングはかなり範囲が広くなったし、1年の時は何を言えばいいか何も分からなかったコーチングも、最近は相手の次の行動がある程度分かるようになっていてホッケーの解像度が上がったとは思う。まだまだ伸ばせるところは多いと思うので、今がそのチャンスだと捉えて上達していきたい。いまの自分が正キーパーとして力不足だと感じることは多々あるしそれを受け止めなければ先には進めないが、失敗を恐れることなく試合に臨み、怖いもの知らずの姿勢でいることを当面の目標としようと思う。