UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2015-10-23
#2 響け
国府田 大樹
「まだまだ甘い」
「かっこわるくたっていい」
これらは過去に僕が書いた雑感のタイトルである。
どちらも自分自身に向けて、自分本位の内容だった。
僕は元来そういう人間だ。
僕は去年の12月に手術をした。Bullions2015の始動と同じタイミングであった。試合復帰まで6か月かかるといわれていた。体に不安を抱えたままプレーすることに限界を感じていたし、さらなる成長を目指して手術を決断した。
手術をし、退院し、リハビリが始まり、ホッケーを始め、試合に戻れたのは春リーグ決勝であった。チームに迷惑をかけてしまったことは、本当に申し訳ない。
でも不思議なことに、僕自身はこの6か月の間、特に落ち込むこともなく、前向きにリハビリに取り組めた。
やはり、僕は強い人間だ。
それは違った。
「調子はどう?」
と気にかけてくれるのがうれしかった
「早く戻ってきてくださいよー笑」
みたいなふざけ半分なのもうれしかった
「くにふださんがいないとダメっすわ」
みたいな文句じみたのもうれしかった
僕が強いのではない。
みんなが支えてくれていたのだ。
なにげない言葉、そして何よりみんなが頑張っている姿に支えられていたのかもしれない。
チームとはそういうものだと分かった。
ホッケーを4年間やってきて、それなりにはホッケーができるようになった。だから試合中にチームメイトのミスにイライラすることが多くなった。チーム全体としても、ミスをとがめること、他人のせいにすることが多くなった。
「共鳴」とは程遠い状況だ。
今度は僕が支える番だ。
SWというポジションで、僕にはマークがいない。サボろうと思えばサボれる。だけど僕はみんなをサポートする。どんなに苦しくても、1対1でディフェンスしている仲間をサポートしに行く。出しどころがなくて困っているときは、僕がパスコースを作ってあげる。みんなが100%の力を出せるように支える。
1週間後にはインカレが控えている。初戦は立教大学、勝つと天理大学だ。天理は名実ともに日本一の大学だ。苦しい試合展開になるだろう。そこでみんなが他人に責任転嫁するような試合はしたくない。どんなに攻められようとも、全員がゴールに向かってプレーする。チームメイトのミスはチームがカバーする。良いプレーを全員で盛り上げる。
ラスト1か月みんなで「共鳴」を体現するぞ。