UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2021-10-20
fake it till you make it
原田 慎太郎
5月の初めに、夏までに東大を退学して海外に行くことを決めて、一応引退に最も近いBullionsのメンバーになりました。二ヶ月のホッケー人生の集大成となる7月の東商戦まで、結構真面目に部活に取り組んでいた気がします。今振り返ってみると何やってんだと思うし、きっと周りにいる全員がそう思っていたでしょう。でもそのときはホッケーがただただ好きで、一橋のディフェンスをピックアップで抜こうだとかフリックも打ってみたいなとか考えながらチームの中でもかなり部活を楽しんでいた方だったと思います。
一方で、ホッケーに真面目に取り組む時間、今の仲間と真剣にチームを作っていく時間がもう残されていないと考えると、部活に来るたびにものすごく虚しく感じていたのを覚えています。もしこのチームに残っていれば、一年の間に経験者の内村と坪井を抜いて、二年になったら新歓で新しい部員をいっぱい入れて試合にもたくさん出て、三年になったら頼れるフォワードとしていっぱい点取って、四年になったら大きい目標を達成して華々しく引退、みたいなシナリオをぼんやり描いたりしました。原田は四年間やったらどこまでうまくなってたんだろうなーと佐藤さんが言っていたのがやけに刺さったのも覚えています。
色々あって東大に残ることになったわけですが、結構いい経験ができた気がします。今の四年生の思いと比べたら圧倒的にくだらないものでも、引退まで残り二ヶ月になって練習一つ一つが残りのホッケー人生に占める割合が大きくなっていく感覚を味わえたのはよかったと思います。時間が残り僅かになってからあれをしておけばよかった、これができるようになっていればよかった、という気分にはもうなりたくありません。
とりあえず今はBullions2021の終わりが迫っています。このチームには色々と感謝していて、特に僕が東大に残ることを7月に発表した時にびっくりするぐらいみんなが喜んでくれた時は多分今年一嬉しかったし本当に助けられました。僕は試合に出る可能性があるわけですが、正直最近は楽しみという気持ちよりも不安の方が大きいです。練習でミスすると上級生をがっかりさせてるんだろうなーと思うし、あそこまで喜んでくれたのに申し訳ないと思ってます。結局あれができていればよかったと思うことばかりです。でもこんなことを言っていたら安心して四年生が僕を出せなくなるし、こんな気持ちでプレーしたらもっと下手くそになるだけなので自分に嘘ついてガツガツ行きます。