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2018-10-05

女々しい言

佐近 大輔

僕が知っている中では、ホッケーに携わった人全てがホッケーを好きだと言う。嘘を吐いている様子は微塵もなく、彼らは確かにホッケーを楽しんでいる。真剣で、本気で、それでも晴れ晴れとした顔をして、そういう人達のホッケーは本当に素晴らしい。

僕のホッケーはみっともない。怒る、泣く、愚痴る、萎える、諦める、憎む…
自分のせいで負けた試合がいくつもあった。周囲の人間に散々迷惑をかけた。それでも僕は変わらなかった。誰からも何からも負けてきた。結局今も変わらぬまま。最近もまた上手く行かなくて劣等感で萎縮する。体が動かない。

これじゃホッケーする資格も無い。実力があれば存在意義もあるだろうがそんなものは無い。その上誠実さも無いなんて。だから彼らの目を見ることが本当に出来ない。多分影すら踏めないだろう。

僕は人に聞かれたってホッケーが好きとはとても言えないと思う。しかしプレーヤーとして強くなれば、勝てば、それも変わると信じている。それが出来ないならゴミみたいに消えるだけ。

まずはせめて心だけでももう一度奮い立たせたいと思う。

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