UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2022-06-01
十全
古市 拓真
ディフェンスというポジションは、自陣内でボールを触ることが多いため、特に安定感が求められるポジションだと思います。
「安定感がある」とは基礎技術がある程度高い水準にあり、パス・レシーブ・キープ力・判断・守備等の各能力に大きな穴が無くいつでも一定のパフォーマンスを示せる状態だと言い換えられます。
パスが遅かったり、スカったりするとそれだけで得点される危険性が高まりますし、レシーブを一発で収められなかったり囲まれただけですぐ取られてしまうのでは味方としてもパスを出しづらくなります。逆に基礎がしっかりしていれば自分のプレーにも幅が出てくるはずです。
また、自陣に近い位置でプレーすると言う意味でディフェンスの選手はチーム内での信頼を勝ち得ている必要があると思います。
最悪キープして脱出してくれるはずだという信頼があればちょっと危ない場面でもパスが来ますし、動き出しを見て的確にパスを供給してくれるはずだという信頼があれば中盤・前線の選手も積極的にリードを取ることが出来ます。
信頼は主観的な印象です。そのため、日々の練習や生活での積み重ねが信頼の度合いを形成すると思います。一つ一つのレシーブ・置き位置に拘ること、ドリブルするなら抜く抜かないにかかわらずその場でボールを失わないこと、毎回強いパスを出すこと、カットミスしないこと。一つ一つの行動が積み重なって印象が形成されます。
僕は今まで、出場時間の中で一つは良いプレーをしようと心がけていました。人が驚いたり予想していなかったプレーをすると取り敢えず気持ち良くなれるからです。
しかし、チームに属するディフェンスの選手としては、一つの素晴らしいプレーを残すよりもオールラウンドに当たり前のプレーを当たり前に出来ることの方が重要だと考えるようになりました。当たり前といっても試合に出ている人たちの基準の「当然」なので簡単なことではないのですが。
ディフェンスは直接得点を決めることは少ないですが、ホッケーにおける勝ち負けを左右するポジションだと思います。
Bupの安定感が所謂「自分たちの時間」を作るからです。
Bupを上手く成功させるには相手のプレスにズレを作る必要がありますが、フルバック間の回しだけでは限界が有り、適宜ハーフまで回して人口密度のズレを左右で作り出すことが重要だと思います。
ハーフに入ることが多い自分の安定感が増すことでBupの幅も広がりBullions2022というチーム全体にも貢献できると思っています。
プレーの話ばかりしてきましたが、それに加えて練習において指摘してもらうだけの立場から脱却して他の人のプレーに口出ししていく側に回らないといけないと思っています。
今のところ、練習で4年生ばかりが反省の発言や声掛けをしていると感じながらも、自分のプレーにかかりきりで周りのプレーをあまり見れていなかったり、体力が切れていたりであまり発信出来ていないのでどうにかしないといけません。
うんざりするほど課題は多いですが、最近一部校の試合を何度か生で見る機会があって、このレベルまで行けたらホッケーが楽しくなるだろうと思うようになりました。出来ることが増えるとその分一つ上の景色が見えるようになってホッケーという競技を楽しめるようになると思います。
今年勝って上に行くために、ひいては来年のために、穴を潰して完成度を高めながらチームの主力に食い込んでいきたいです。