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2025-10-16

勝利にふさわしいチームに変わっていかなければならない

石川子安

東海に負けて下襷が確定しました。勝てた試合だったので悔しい、と思っている人が多いと思いますが、本当に勝てたんですかね。メンバーの大半がコンディション良くて実力を発揮できる状態であれば勝てた気がしますが、こういう負け方をしたの初めてじゃないですよね。ある意味再現性のある負けだったと個人的には思います。何が良くなかったのか考えた結果、二つの課題が出てきました。


まずはシンプルにホッケーが下手なことです。パスはズレるし、スクープのレシーブは収まらないし、シュートは貧弱。敗因を考えるときに守備と攻撃のどっちに問題があったか、という枠組みがよく使われている気がしますが、言っちゃえば場面・ポジション関係なく基礎技術が足りてないと思っています。下振れたら大事な試合で勝てなくなるくらい下手で、かつ下振れがそこそこの確率で発生することが経験上分かっているのであれば、もっと上手くならないと5〜6試合あるリーグ戦で安定して結果を残すのは難しい、という認識をきちんと持つべきかなと思います。要するに練習の質または量を個々人で上げた方がいいんじゃない、ってことなんですけど、人によってキャパもモチベも違うし、モチベを上げることに関しては、チームの強化のために幹部などの中心メンバーがコミットしているのが全体に伝わっていることが大事な要素だと思っているので、これが現状十分でない以上は難しい問題だなと感じています。ただ少なくとも成長スピードを速くする意識は持って欲しいです。例えばレバヒを綺麗なフォームで打てる人は少なくて、変な打ち方している人は、意識して直そうとはせずに、練習で打ち続けて自然と打てるようになるまでじっくり待っている印象があります。後期課程は人によっては忙しいので、下級生だろうと意外と時間ないですよ。春の小原の雑感にもあったけど、目標は期限を設けて計画的に達成しましょう。


二つ目の課題は(この雑感で最も伝えたいところでもある)気の緩みです。試合当日の空気感が個人的に気に入らなかったです。勝ちたいと全員が願って同じ方向に向かうという一体感が無かった気がします。個々人レベルでは、勝つつもりでいるし勝ちたいから頑張ろうとは思っているけど、勝敗は自分だけでは決まらないゆえに他人事のように感じて、妥協を無意識のうちに受け入れる、それが許されるという空気感でした。他人事だから完全に集中することが出来ず、切り替えの遅さなどにつながったのだと思っています。七帝(特に京大戦)は全員試合にすごく集中してたので(いなかった人たちには分からないことでごめんなさい)、それと比べるとどうしても差を感じます。この気の緩みは、試合前の数回の練習から続いていたものです。いつも通りだらだらレストを取って雑談するのはどうなんでしょうか。試合前くらいは無駄を省いて早く練習を終わらせたいです。プレス練も「反省」という名の議論の場によって間延びし、反省後も幹部は議論し続け、全体に指示を出さないせいで謎の暇が生まれるという有様です。去年まではあまりこうはなっていなかった気がしますが、人数が増えたことでだらだらしたい人同士で固まって互いに安心感を与え合うようになったからかも知れません。みんなこの空気感に段々慣れていって、違和感を覚えなくなっているかと思います。手遅れになる前に、そろそろ変えていきましょう。ここで一つ、好きな言葉を引用します。

(1回限りの妥協を提案されて)

「1回だけ? 今1回、最後に1回、もう1回。 一瞬は楽になる、だけど繰り返すうち、人は変わる。」

(『梨泰院クラス』第3話、主人公パク・セロイのセリフより引用)


これで4シーズン連続2部で下襷になり、どん底感はありますが、個人的には別に悲観はしてないです。12人で春リーグを戦い、部を存続させることが最優先だった2023、戦術が不完全で結局最後までどう勝つつもりなのか分からなかった2024に比べたら、今年はかなり恵まれた環境だと思います。各々が成長できて、2部優勝を目指せる土台はもう出来ています。あとは一人一人が頑張るだけです。僕の代は1年生の時から実戦の機会を多く与えられたおかげで上手い人が多く、戦力的には層が厚い代だと言えるでしょう。2026はそんな代が4年の年です。勝てるビジョンが最近で一番見えます。そもそもこれだけ成長できたのは、人数不足に苦しんだ先輩方の代があったからなので、来年結果を残すことが先輩方への恩返しの唯一の機会であり、僕の代の義務だとも思っています。再建期を終わらせましょう。もちろん今のままの練習量/質では来年も同じくらいの順位で終わると思うので、3年生がもっと上達していくことは必須ですし、1年、2年の力も必要です。プレイヤーもスタッフもこの部活の一員である自覚を持って、誠実にホッケーに向き合っていきましょう。


来年の話ばかりして今年の残りの試合はどうでもいいのかよと思われたかもしれませんが、僕には来年が残されている以上、先を見据えた方がうまくいくと考えているに過ぎないです(4年生は納得できないとは思いますがお許しください)。残りの試合に勝つことは当然わかりやすい目標ではあります。ただ僕としては試合結果よりは、そこに至る過程をベストなものにしたいと考えています。残りの試合の場において、勝ちに値する技術、戦術、雰囲気をもつチームでありたいです。そのためにチームとしてどのように練習に取り組むべきか、自分がそのチーム作りに貢献できているかを意識しながら、残り1ヶ月半を過ごしたいなと思っています。順位決定戦が終わったときに、来年は入れ替え戦に行けること間違いないなと誰もが思えるような、そんなチームになっていることを願って。

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