UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2025-03-20
初期衝動
桑原 琥太郎
新歓の時期になり改めて考えてみた。自分がホッケー部に入った理由は何か。高校の部活の引退試合が不完全燃焼で終わったことへの心残りを清算するために部活を探していたところ、とにかくかき集めていたビラたちの中から一つ、ホッケー部の新歓ビラがやけに目に留まった。何気なく新歓に行って受付の三木さんに会ったところで僕の記憶は止まっている。僕のことだし、どうせビビッと来たとか言って入ったのだろう。何も後悔していない。
ホッケー部に入ってから沢山嬉しい瞬間があった。初めて同期だけで試合した東海戦、同期が初めて得点した七帝戦、冬東商に勝ったこと、双青戦で勝ったこと。どの瞬間も鮮明に目の裏に焼き付いている。こんな瞬間が卒業までに積み重なっていくと考えると楽しみで仕方がない。
入部当初を回顧すると当時思い描いていたようなプレイヤーとは程遠い。1年の秋リーグには当然試合に出て、2年に上がる頃にはチームを引っ張る存在に、なんて思っていた。実際は秋リーグに出たいなんて世迷言を口にすらできないほど未熟だったし、今の自分は、入部した頃の2年生の実力と比べても圧倒的に劣る。今は数合わせで試合に出させてもらっているだけで、MFの先輩方に遠く及ばないことはプレーの度に痛感する。このままダラダラ続けても差は広がる一方。いずれは新入生にも抜かれるだろう。
ずっと見えないふりをして誤魔化していたけど向き合う時期が来たんだろう。また自分の焦慮に蓋をしてしまわないようにここで言う。
今年の秋リーグで小原さんと松長さんより活躍してリーグベストイレブンに入る。
気持ちを吐露することに慣れないため少し長くなってしまったけれど、最後にもう一つだけ。
これから何度もこの雑感を読み返すことになるだろうから、これを読んでいる未来の自分と、そして同期へ向けて。
同期の中で一番上手くなって、圧倒的に頼もしい存在になる。
引退するとき、胸を張って達成できたと言えるように。