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2021-04-28

メンタル

伊藤 拳

高校野球で、9回裏にそれまでからっきしだった後攻チームが大量得点を挙げ、大逆転のサヨナラ勝ちを収めるというシーンを僕は1年に1回くらいはテレビで見る気がします。その度に、熱闘甲子園では、奇跡の試合といった感じで大々的に取り上げられています。中には当時から何十年も経っているのにいまだに語り継がれている試合もあります。
 その度に僕は、「学生スポーツはメンタルゲーやん」と思います。高校球児は僕には考えられないような相当な努力をしているはずなのに、それでもゲームセットが近づくと、リードしている側は緊張し、リードされている側は発奮するのです。野球の解説を聞いていると毎イニングのように「流れ」という言葉が飛び交います。僕は野球をやったことがないので、分かりませんが、流れとは気持ちよくプレーできるかというただのメンタルの話なのではないでしょうか。実力が拮抗したチーム同士での対戦であればあるほど、メンタルの持ちようが大切になってくるのだと思います。
 ホッケーの試合でもこれは大切だと思います。例えば、誰かが、簡単に取れるだろうというようなパスのレシーブミスをしたときに、2秒くらいシーンとなることは、今のチームでよくあります。その2秒の間は、みんながため息をついている間だと勝手に認識しています。ただこのことによって、戻りが遅くなったり、マークの把握が遅れたりなどの損が起こるのは言うまでもないですし、ミスをしたプレーヤーが試合中に自分を責め、その後のプレーに影響が出るなどということも容易に想像がつきます。
 僕もこれまでそのようなシーンで、「おい」と小声で呟いたり、「まじか」と思いながら守備についていたりしました。ただ、やはり、これから春リーグの大事な試合が続いていく中で、そういう態度は変えていかないといけないなと思っています。すぐに切り替えて、目の前のプレーに集中するのはもちろん、チームを盛り立てる声かけで周りの士気を上げられればと思います。
 全員が一致団結して、それぞれのベストパフォーマンスを引き出し合う、みたいな感じのチームができれば最高だな、と思っています。

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