UNIVERSITY OF TOKYO HOCKEY TEAM
東京大学運動会ホッケー部
Est. 1925
2021-06-24
サンドイッチのパン
佐藤 雄輝
今更ながら雑感って何を書くものかわからないから調べた。いろいろなまとまりのない感想って意味だった。なんか今の俺にぴったりだなと思った。一切まとまりのない今の気持ちを書きたいと思ってたから、ちょうどいい。
まず、2部残留確定、1部で戦うことがもう絶対に叶わなくなったわけだけど、想像以上に悲しくない。負けた時に一滴も涙なんか出なかったし、秋リーグに向けてどうしようってそんなことばっか考えてることが意外だった。1部で戦うことはちゃんと目標にしてたし、考えれば残念だと思う。でも試合前に想像していた負けよりずっと悲しくなかった。この雑感書いてると少し悲しくなってきたところもある。理由は考えたしいっぱい浮かんだ。1つは1部昇格を目標にしてたけど、内心俺の中に諦めがあったのかなと思う。石川とか成田とか他の4年生には申し訳ないけど、自粛期間が明けて練習再開した時、練習するたび、春リーグで試合をするたびこのチームに失望した。幹部がそれ言ったら終わりって思われるんだろうなって思うけど、春に1部昇格という目標に対してこのチームは初めから終わってたと思う。自粛明けにほとんど誰一人コンディション調整なんかしてこなかったし、できてなかった。練習では意識すれば変わることが1週間変わらない。考えればしないようなミスが当たり前に起こる。試合になればユニ間違えて来るやつがいる。笛が鳴る前にプレーをやめる。身体より先に味方や審判への文句で口が動く。このチームで起こるあらゆる事象が理解できなかった。だからといって試合を諦めてたとか練習メニュー適当に考えてた訳じゃない。それこそ自分が1番活躍してたって思うから、この諦めも今更感想としてここに書いても許されると思ってるけど、桂馬とかは怒るかもしれない。
もう1つ悲しくなかったのは悲しむ資格もなく、受け入れるしかないくらい自分の努力不足を自覚していたからかなと思う。俺もコンディションを最低限の調整程度で自粛明けを迎えたカスの1人であり、東海戦は酷かったなぁと思う。大して走ることもなく腰に手をあて休む自分の姿が生理的に受け付けなくてほんとにほとんどビデオは観てない。いつからこんなカスに成り下がったんだろう。いつから俺は指を骨折してる程度で練習を見てアドバイスするいい人になったんだろう。怪我してる時は練習のことなんか見向きもせずトレーニングしなくなったのはいつからだろうって考えるとたぶん2020が結成した時からだと思う。2019で1部という舞台を失い、チームでは中心選手が引退してお山の大将になり、それまで考えることもなく持っていた向上心はどっかに消えた。薄々そのクズな自分に気づきながら何も変わらなかったのは、それでも周りには最低限、桂馬香車以上の働きをする選手が試合に出て2部なら総合力で勝てたから、変われなかった。でも今年は歩未満の選手を試合に起用しなきゃいけない。俺がその近年稀に見る弱小チームの最高の選手で満足してるならこのチームは終わってるって気づくのが遅かった。東海戦のビデオを観た後、久しぶりに向上心が湧いてくるのを感じた。過去最低レベルのコンディションでそこそこの活躍をして、ベストコンディションなら想像を超える自分を見せられる気がしたから。
そんな半ば春リーグを諦めながら、でも久しぶりに向上心が湧いてきたような状態で負けたから悲しさなんかより、早くリーグのことなんか気にせずトレーニングしたい、秋リーグで最高の俺をみんなに見てほしいそんなワクワクみたいな気持ちが勝ってしまう。確かに1部でやるホッケーって楽しいし、達成したい目標だったけど、俺のモチベーションの大半を占めるのはそんな高い目標なんかじゃなくて、活躍してみんなに褒めてほしい、誰よりも活躍して優越感に浸りたい、そんな薄っぺらいものだし、それで俺は頑張れる。引退まであと5ヶ月、やれることは全部やる。週末の順決より夏オフ中どんなトレーニングしようかなとか考える時間のが長い。今まではっきり言って興味のなかった選手の育成もやろうと決めた。歩未満の後輩も香車桂馬レベルの選手も秋までに成金にできたらいいなと思う。だって俺が最高の選手としてOBになった時に偉そうな態度でグラウンド来るには、1部昇格くらい達成してないとダサいから。今のチームじゃ秋も何もできず、何もできなかった代の人になるから。少しは周りの成長を気にしようと思う。こうやって自分の気持ちを素直に書くと、どこを切り取っても幹部なんかやれる器じゃないと思うけど、別にこのあとも続ける。俺のために、俺が納得して部活終えるために今の立場は最大限活用する。悔いのないように頑張るなど不可能で、負ければどんなに努力しても今思えばと後悔するし、負けを前提としているようでみっともない。結果が全て、過程に綺麗事は並べない。サンドイッチの具が大事なのはサンドイッチだけ。現実に例えるなら大事なのは最後にその具を挟むパンなんです。ちなみに元ネタがわからない人は2018の雑感参照です。試合で勝つために練習するし、そのために試合で使えない駒と判断したら別の使い道で使う。負けたけど俺らの代は来年のために力を注いだとかくそみたいな言い訳はしたくない。
俺のために、ついでにチームも勝たせてやるから死に物狂いでついてこい。
好きな言葉は終わり良ければ全て良し。今残された最高の終わりに向かって、自分も頑張ろうと思います。